レポート2

 新月伐採の丸太のカビ

【日本】

  •  大断面のハンドカットログハウスの現場で、カビが発生した新月伐採のログ丸太を見る機会がありました。
    施行店が展示兼事務所として使用する建物でカビが発生し、後でカビを除去することになるが、この現場の下側3段の丸太は新月伐採以外を使用しカビ等は全く発生していません。
    施行店では一般に仕入れた丸太は、標高900mの湿度の少ない作業場で平均2年間の間、丸太を置き換えるなどで管理・乾燥させ丸太を加工しており、新月期の伐採よりも乾燥状態の方が重要であると感じているようです。ち
     「新月伐採の木」といえど、伐採後の乾燥期間や保管状況によって、カビが発生することを考慮し、国内では高価な材料になるだけに何等かの方法で加工前に、カビが発生する木材を見分けたいものですが・・・

[写真] 赤丸の部分にカビが発生。画像クリックで拡大写真を表示
半年後には、テッポウ虫による小穴が目立つようになる

 ヨーロッパの新月伐採木の価格

【オーストリア・ドイツ】

  •  「自然の住まい株式会社」がオーストリアやドイツの木材加工工場から入手する極厚無垢板パネルは、冬の新月期に伐採された木材を指定しているが、一般の木材に比べ5%のコストアップでパネルを仕入れています。
    人件費の高い日本の新月伐採の木に対するコストアップと比べ低価格で木材が手に入るわけで、含水率でも、造作材のA種が15%以下と規程する日本に比べ、湿度の少ないオーストリアやドイツでは、天然と人工乾燥を組み合わせ含水率8~10%に乾燥させた木材を出荷するとのことです。
    先日NHKのテレビで、荒れた日本の木材市場の参考として健全なドイツのようすを放映していましたが、良質で値打な木材の出荷することも健全な木材市場を作っていくのではないかと思っています。